物事の本質を見抜き、
意味をとらえることができる人は、
どの世界においても、
成功できる力を持っているように思います。
それはつまり、
その場におけるベストな判断をみちびきだし、
無駄のない効率的な動きができるということになります。
ではそのような能力を養うためにはどのようにしればよいのか?
この記事では物事の本質の捉え方や、養う方法について考えてみました。
★今回の内容★
物事の本質を見抜くとは?
物事の本質とはひとことで言うなら
「見えないようで見えている核の部分」
といったところでしょうか・・。
って感じですよね。
いや、お気持ちはわかります。
一体何が何やら・・・といった感じです。
まず、
「見えないようで見えている」状態ということは、
その対象についてもしっかり見る必要があります。
その為には、
・その事象の背景を考える
・そこに存在する意味を知ろうとする
など、深く考えを巡らせる必要があります。
さらにしっかりと見るといっても一部だけを見ているのではなく、
全体を見て、わずかな変化も含めたすべてを知ろうと努力しなければなりません。
映画のワンシーンだけを見て、
結末や製作者の意図を理解することは困難であることと同じです。
そして、そこから
「対象が何を伝えようとしているのか。」
を感じ取ることが大事です。
その時に自分の思考(主観的な目線)は、
いったん脳の片隅にでも置いておきます。
なぜなら、自分の思考は正解である確証はないですし、
本質を知ろうとする際には、それらは邪魔になってしまうからです。
本質を知ることの意味は、
それが対象をあらわす真の答え、もしくは答えに限りなく近いヒント。
であるということです。
本質を見抜いて捉えることができれば、表面上に出ている情報よりも、
更に一歩踏み込んだ境地に到達することができます。
すると先述したような最適な対策や動きができるようになるというわけです。
物事の本質を見抜く能力の養い方
では、物事の本質を見抜くためにはどのようにしたら良いのでしょうか?
結論から言いますと、
一朝一夕に能力を養うことはできません。
それと、
ある程度センスに左右されます。
ですが、着実に養っていく方法はあります。
私が思う物事の本質を見抜く方法を、
以下の通りまとめてみました。
※重複した話になる部分はご容赦ください
・様々な見識を積み、多角的にみる。
情報を受け入れて整理するための素地が必要なので、
いろいろな人に会ってみたり、本を読んだりするなどして、
とにかく、自分とは異なる考え方に多く触れておきましょう。
自分とは違うのものをたくさん知ることで、視野が拡がります。
また、外を知ることは、中を再度見つめ直すきっかけになります。
・赤子のようにまっさらな状態でみる
様々な情報や知識を取り入れたとしたうえで、
本質を捉えるためには、あえてニュートラルな状態で物事をみることが大事です。
自分の培った経験や考えが、
かえって本質を理解することから遠ざけてしまう可能性もあります。
一旦これまでの余計な知識や常識は取り払っておきましょう。
・一部だけでなく、全体を色々な面で捉える
先述した通りです。
断片的な情報のみで本質を理解できるほど、そう簡単なものではありません。
木を見て森を見ず。森を見て木を見ず。
とならない絶妙なバランスを保ちましょう。
イメージとしては、
「表面と裏面では、それぞれ色や形が違っているかもしれない」
といったような感じでしょうか。
・入ってきた情報をさらに深く考え、整理する。
上の3点を実践したうえで得られた情報を、
今度はこれまでのあらゆる経験や知識をフル活用して、
自分の中に落とし込みます。
そしてこのサイクルを一度だけでなく、
できるだけ複数回繰り返していきます。
すると徐々に核心となる部分に、
徐々に近づいていくことができるようになります。
このあたりが出来ていれば、ある程度物事の本質を見抜く能力を
つかむことができてくるのではないかと推察されます。
物事の本質を見抜く能力はあらゆる面で有効
本質を捉えることは、
ビジネスでもプライベートでも生活していく上でとても役に立ちます。
例えばこんなやりとりがあったとします。
仕事で上司から
「このプロジェクトの為に××までに〇〇の書類作成をお願いします」
と言われたとします。
その後作成は進めているものの同時並行でなかなか進まず。
数日後、締め切りが近づいてきた時に
「〇〇の書類進んでる?」
に対して
「いえ、まだ完成していませんが・・」
と答える。
それに対して上司は
「そうか・・」
という会話で終了した。
一見すると締め切り前ですし、確認を受けて事実を話しただけの事です。
しかし上司の心情などを察しながら深く掘り下げていくと
・上司はより良い形でプロジェクトを成功させたいと思っている背景があるのでは。
・自分で作ることは造作もないが、あえて部下に任せている可能性がある。
・期日の猶予は設けているが、実際は資料として少しでも早く欲しいのでは。
・進捗状況を確認された時に、そろそろ仕上げてほしい。という思いが込められていないか。
・確認の時にどのくらいまで進んでいるのか報告・連絡を欲しがっていないか。
・「そうか・・」の中に含まれている感情は失望では。
などなど。
考えだせばキリがないほど、
出来事の奥に秘められている可能性があります。
その中でこちらが考えているものが、
相手にとってそうではない可能性もあり、
杞憂に終わるかもしれません。
しかし、こうした状況をあらゆる視点で考え、洗練していくことで、
相手のこの件に関する意思を見極めることができ、
最適な動きができるようになるわけです。
今回の部分でいうと
上司のプロジェクト成功の為に、
進捗状況の確認を受けるまでもなく最優先で書類を作成する。
期日間際の提出では相談できず、より良い形に修正するのは難しい。
期待をされて任されているかもしれないことを考えると、
プラスアルファ(満足度を高める)の働きをすることで、
後々それは本人の評価にかかわってくる。
ということが抑えるべきポイントかと思います。
メンタリストのような分析みたいになってきましたが、
結局深く知ろうとするという部分では似たところがあるのかもしれませんね。
プライベートでも、例えば恋愛であれば
・相手が何を伝えたいのか、言葉の裏側にある意味は何か。
・今、何を考えていて、どういう感情なのか。
を察することができれば、その後の駆け引きにおいても、
大きなアドバンテージを得ることができるようになります。
本質を見抜くことは難しい
文字では簡単そうに見えますが、
本質を捉えるということは非常に難しいです。
自分が
「ここだ!」
と思った部分が案外ズレていたり・・・
そんなことはよくあります。
しかし何度も経験を積むことで、
ある程度の枠に収まり、大きく外れない範囲での目星はついてくるものです。
まずは、自分自身が様々な分野で見識を深め、
その上で物事についてしっかりと向き合い、
あらゆる思考を巡らせることが第一歩かと思います。
野球であれば
・バットを振り続ける
・スイングを研究する
・ボールに当てていく
ことで「芯」を捉えられるようになります。
それはつまりボールの飛ばし方の本質を学ぶということです。
本質はあらゆるところに存在するものであると思います。
まずは自分の得意分野で実践してみてはいかがでしょうか。