前回は物件を探していくうちに、良いものが見つかって買付を入れたところ、ローンの条件が何ともいえない状態で一体どうなってしまうのか・・という内容を掲載しました。↓
そもそも融資の事前面談の時に、対応してくれたのは公庫の中でもやり手の融資担当さんでした。
事前に書いておいたシートを基に面談をするわけなんですが
その担当さんを持ってしても満額融資に関しては少し難しそうな表情をしていました。
それほどに私の属性は良くなかったんでしょう。
ちなみに私のレベルは
・年齢(レベル) そこそこ若くもなく
・年収(所持金) そこまで高くない
・事業経験(装備) ほとんどない
ロールプレイングゲームでいうと、始まりの町を出発したばかりという感じですね。
とてもまだまだ隣町には行けそうもありません。
ということで,そういった諸々の条件により満額で持って行ったものの
検討の結果,公庫の融資担当の上司でちょっとストップがかかってしまったのです。
結局満額には至らず、当初の金額の80%なら融資可能ということになりました。
う~ん・・・。
何か不測の事態に備えて、できれば自己資金は使いたくなかったですが、ここでウダウダしていれば他の方に物件を持っていかれてしまいます。
それは何としても避けたいところ・・
となれば方法は1つしかありません。
自己資金を物件価格の20%分投入し、決済にむけて話を進めていく事にしました。
この時点で私の貯蓄はかなりすり減らされていたので、同時期に何かあったらどうしようかと、かなりヒヤヒヤしていました。
その後数日して、不動産会社担当より連絡がありました。
担当「売買契約の日程を調整したいのですが、近々平日の都合の良い日はありますか?」
私「平日でないと厳しいですか?」
担当「そうですね、それにできれば早い段階で契約までこぎ着けたいところです」
なるほど、こうしている間もライバルが虎視眈々と物件を狙っているわけです。
そうなると休暇を取らねばならないので、一旦予定を確認して再度連絡するようにしました。
早速翌日に会社で予定を見ると、幸いにもその週は比較的休みがとれそうな雰囲気でした。
なんとか休暇が取れたので、日程調整の連絡をしました。
私「○日に休みを取れましたので、いかがでしょうか?」
担当「かしこまりました。あちらの仲介に確認してみますが、おそらく大丈夫かと思われます。」
担当「それと売買契約時に手付金と実印をお持ちください。よろしくお願いします」
といった形で不動産の売買契約の日取りを決めました。
場所は売主が仲介を依頼している不動産会社で、こちらの担当者も同席してくれます。
ちなみに実印とは、契約などにつかうために登録をしてある正式な印鑑のことで、印鑑証明などを発行できます。
手付金は物件価格の10%などといわれていますが、100万円でいいと言われました。
100万円って・・現金で用意するの結構大変です。
それは最初に不動産を購入した時にも経験しています。↓
まずATMでは一度に用意できません。1日の限度額が定められており30~50万あたりです。
そして地方の銀行窓口で100万円単位のお金をおろすと
「何に使われる予定ですか?」
などと用途や理由を聞かれることがあります。
「不動産を購入しようかと思っています・・」
と素直に答えるんですが、私のような属性の一般サラリーマンは普段こういった金額を現金でおろすことはないでしょうから、ドギマギしてしまいます。
銀行側も振り込め詐欺など悪質な犯罪行為への対策でもあるかもしれませんね。
不動産の世界においてはこのような金額も些細なものになってしまうので、感覚がマヒしてしまいそうです。
そして契約当日
自分のお金なのに苦労しておろしたその手付金と実印を持参して、こちらの担当と待ち合わせて合流しました。
今回は売主の仲介会社のオフィスにて契約をするようです。
売主さんも登場、どうやら業者さんだったようです。
私「この度はお世話になります。よろしくお願いします」
と挨拶を交わし、本題に入ります。
内容としては
・重要事項の説明(物件についての注意事項や取引の内容などを確認)
・売買契約(契約書に実印を押していきます)
・その他細かい部分についての確認
をおこないましたが、このあたりは経験したことがあるので、滞りなく終了。
やはり経験があるのとないのでは心の余裕が違いますね。
というわけでここまででようやく私の物件としてホールドされました。
ローンがキャンセルなどがない限り他の方に狙われることがない状態です。
ほっと一息ついたのもつかの間、まだ登記や支払いなどの手続きは終わっていないので、もうひと踏ん張りです。
不動産を購入するのって最初だけは大変だなぁ・・としみじみ感じました。
契約終了後せっかくなので、担当さんとご飯を食べる事に。
ここまで優先して話を進めてくれた感謝の気持ちと、コミュニケーションをはかりながら今後もスムーズに進めていきたい私としては、こういった時間を大切にしたいと思っていました。
私「今回は色々とありがとうございました、おかげで良い物件と巡り合えました」
ささっと手土産も用意しておいたものを渡します。
担当「良かったですね、実はあのあと続々と買付が入ってきて・・」
「正直買付順がひっくり返りそうな場面もあったんです。」
うおーやはりそうでしたか!!
いやーそんな雰囲気はバッチリありましたからね。
あぶなかったー
で、続けて
担当「ただ、○○さん(私)の反応の良さと人間性が良かったので、ここは何としても1番手で通したかったので頑張らせていただきました。」
この言葉はとてもうれしかったですね。
ビジネスにお金はつきものなのですが、なんというかお金にはとらわれない大切な部分を評価してもらったといいますか。
この契約までの間ほぼ毎日電話・メールでやり取りをしていましたが、例えば連絡をおろそかにしてしまったり、横柄な態度で接していたらどうなっていたのでしょうか?
この契約直後の場所で担当さんとご飯を食べていることはなかったかもしれませんね。
あらためてビジネスにおいて「人間性」も大事な要素であることを学びました。
私「そういっていただけてありがたいです。また今後ともお付き合いできるような人間を目指して頑張ります」
といったような話をしながら、近頃の不動産業界の情報など込み入った情報も得る事ができ、非常に有意義な時間を過ごしました。
後日
再び休暇をとり、公庫にて金銭消費賃貸契約を結び、売主への支払いおよび司法書士による所有権移転登記を行いました。
(今回も実際大金を持つ機会はなかったんですが。)
書類に印鑑おしたりと、説明を受けたり・・前回購入時と同じようなことをやり,無事に物件の引き渡しが完了。
最後に担当者さんに今までのお礼の挨拶をして解散。
これで正真正銘私のアパートとなったわけです。
今回アパートを購入してのまとめ
今回はタイミング・決断・行動の速さの大切さを実感しました。
例えば
・物件情報を見て、また後で連絡しよう。となった時に購入ができていたか?
・現地を休日に見に行ってから行動していたら間に合っていたか?
・融資を迷って先送りにしていたら、契約まで進めていたか?
などなど振り返ってみるとターニングポイントがいくつもありました。
これらをすべてクリアできたのは、どの書籍などでも「機会損失のリスク」について語られており,それを知識として自分の中に落とし込めていたからです。
とにかく不動産は知識・経験がモノを言う世界だとあらためて痛感させられます。
これから不動産の購入を考えている方で
「知識は十分身に付いており、あとは購入のみ。でも色々なリスクがまとわりついてなかなか買えない。」
という方はあとは「勢い」のみです。
というか私はほぼ勢いでした。知識もさほどありません。
それでも、もし知識が不十分に感じるのであれば、自信がつくまで知識をつければいいだけです。
・相場よりも高値掴みさせられていないか?
・多大な修繕費が掛かったりすることは無いか?
・物件状態の見極め方
・そもそも不動産は今買うべき?
などなど気になるところはたくさんあります。
興味はあるがあと一歩踏み出せない方は、一度カウンセリングをしてみてはいかがでしょうか?
こちらではファイナンシャルプランナーやコンサルタントによる無料の相談を請け負っています。
相談をしてみてさらに興味が湧けば先に進めば良いでしょうし、自分にはやはり敷居が高いと思えば、そのいつかきたる日に備えて、知識とお金を蓄えればよいだけです。
この物件が成功だったかどうかはまだわからない状態です。
とりあえず10年間のローンを返済したいなーといった所です。
これらの体験を通して、皆さんの不安が少しでも解消されれば幸いです。