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定年後再雇用制度という言葉はご存じでしょうか?
60歳定年を迎えた後に再度雇用される仕組みのことです。
現在バリバリ働いている方はまだピンとこない部分があるかもしれませんが、
60歳をもう間もなく迎えようとしている大半のサラリーマンはこの制度と向き合うことになるでしょう。
「再雇用って一体どういう制度なの?」
「再雇用後の給与はどうなるの?」
など気になるところではないでしょうか。
この記事では
・定年後の再雇用制度について
・再雇用のメリット・デメリット
・再雇用後の給与水準
などについて解説していきます。
これらを知ることで先々のライフプランが立てやすくなるでしょう。
私自身もまだまだ遠い先の話ではあるものの、
ちょっと興味深い話です。
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ポイントとしては、定年前の給与ほど支給されないというところです。
★今回の内容★
定年後再雇用時の給与と働き方
再雇用後は1年単位で更新がおこなわれるのが基本です。
勤務時間も・・
・これまで通りフルタイム
・フルタイムの2分の1
・フルタイムの3分の2
など希望によって、働き方が変わる場合があります。
さらに、役職も変わることがほとんどです。
例えば、課長であった人が再雇用後も課長として同じ職務をこなすようなことは難しいでしょう。
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役が無い一般社員での採用だったり、あるいは特別な役職名があたえられます。
また、再雇用後も定年間際の給与が支給されるのかというと、そうではありません。
企業によりますが、おおよそ
定年前の直近給料の50~65%程度
が給与水準です。
「え、なんでそんなに削られてしまうの??」
と思った方は冷静に考えていただきたいのですが・・
勤続年数によって徐々に給与が上昇していくことがこの国の基本で、
大抵どの企業でも定年時の給与がピークであると思われます。
その額を再雇用者にも同様に支給していたら、
中小企業はどんどん人件費が膨らんで次々とバタバタ倒産していくでしょう。
企業にもあまり負担を掛けないよう、
そのあたりも考えられた丁度良い給与設定であるというわけですね。
定年後再雇用によるメリット
定年退職した方々が再雇用されることでのメリットは、どのようなものがあるのか。
以下のようなものが考えられます。
・これまでの知識・経験を活かした効率的なアドバイスができる
これはその企業に長年属した人ならではのスキルですよね。
濃縮されたノウハウが他の社員に還元されるのは、
企業にとって最大のメリットではないでしょうか。
特に、定年前は降格等しないと管理職から役無し社員に戻ることはできませんが、
再雇用であれば、元管理職などの目線から現場を見れるということが自然とできます。
多角的な物事の捉え方は企業にとっても大きなプラス要素になります。
・年金受給までの期間を補うことができる
お金にまつわるところで、これも大きな部分ですね。
特にキャリア後半でローンを組むなどしている場合には、
「老後はどのようにして返済をしていくべきか・・」
など、色々と不安を感じることもあるでしょう。
これまでは退職から年金受給までは数年間の待期期間がありました。
少しでも安定的な収入を望む方には、良いのではないでしょうか。
・定年後もイチ社員として存在意義を確認できる
趣味が特になく、セカンドライフを何も考えずにガムシャラに仕事に打ち込み、
なんだかんだで定年を迎えてしまった場合・・・
そこで仕事を取り上げられてしまうと、もぬけの殻のように燃え尽きてしまう方が、
一定数いると聞きます。
仕事を生きがいとして過ごしてきた方は、変わらぬ環境に身を置くことができて、
幸せだと感じる方もいるかもしれません。
仕事で自分を満たせる方にはもってこいの制度といえます。
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ざっと簡単に挙げるだけでも以上のようになります。
定年後再雇用のデメリット
定年後の再雇用には、メリットだけでなく当然デメリットもあります。
・給与水準は定年前と比べて半分程度
先にも述べたように、給与は一気に下がります。
とすると生活環境についても、再度考えていく必要があります。
定年前同様の支出だと、当然会計のバランスが崩れてくるわけですから、
定年後の計画性がより大事になってきます。
また、給与は半分程度だとしても、業務量が半分になるかというと・・
その保証はありません。その点も注意が必要です。
・以前の部下が上司になっている可能性がある
再雇用は役から外れるわけなので、若い社員と同列で働くなどということも考えられます。
定年前はバリバリの役付きだったとしても、定年後は立場が違います。
過去の栄光?やプライドは忘れて粛々と働く必要があります。
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同じように競い合うのではなく、
後輩を育てていくような感覚で見守っていく必要もありそうです。
・そもそも仕事嫌いには向いてない
単純に仕事が好きでなく、苦労して定年まで働いていた人にとっては、
再雇用制度はあまり魅力的ではないですよね。
我慢やストレスはあまり体に良い影響を及ぼしません・・・
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収入面に関して言うと、
質素な生活を心掛ければ、これまでの貯蓄と退職金を切り崩しつつ、
年金支給日までは持たせられるかもしれません。
また、年金を繰り上げて受給するという方法もあります。
ともかく、仕事からようやく解放されたと感じる方にとっては、
再雇用はオススメできないということです。
なぜ定年後の再雇用制度が必要になってくるのか?
そもそも、なぜ定年後も働けるような制度を作ることになったのか?
それは公的年金の支給時期が大きくかかわっているように思います。
社会全体の高年齢化により,年金支給時期は60歳から徐々に延びていきました。
現在は原則65歳からの支給となっています。
(緩和のための経過措置有り)
今後もしかすると70歳まで延びていく可能性も十分に考えられます。
そこで、この再雇用制度によって
・年金支給開始期間までの穴埋め
・退職後の活躍の場所を提供。
といったような国の狙いが感じられます。
確かに聞いている限りですと、このアイディアは悪くはないように思います。
特に定年後も活躍の場所を提供するというところについては、
このような話を耳にしたことがあります。
とある定年までバリバリと働き続け、自分の居場所を仕事に見出していた方が、
退職後のプランは全く考えておらず、自分の生きがいであった仕事を急に奪われてしまった。
その結果、家に引きこもりがちになってしまい、一気に老いが加速してしまった。
それから間もなくして、アルツハイマーを発症してしまい、若くして要介護生活になってしまった。
それだけ仕事に生きがいをもっていたのでしょうか、
勤勉な日本人ならではの事例ですよね。
働くということにすべてのプライドを捧げるのも良い事ですが、
バランスをもって退職後に向けた趣味などを見つけていくことも大切。
そのようなことに気づかされる事例です。
「高齢者雇用安定法」という法律が改正された
この法律は読んでそのまんまの意味なので細かいところは割愛しますが、
これが2013年4月1日にさらに改正されることになりました。
重要なポイントは以下の3つ
1.定年年齢の引き上げ
2.定年後における継続雇用制度の導入
3.定年制の廃止
これらのいずれかの措置を企業はとることになりました。。
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これによって各社で対応に追われるわけですが、これらのなかで
2.定年後における継続雇用制度の導入
が再雇用制度のベーシックな形と言えるかと思います。
これによって、60歳で定年を迎えた後も希望者全員が、
再雇用として65歳まで働ける環境がつくられることになりました。
なお、2025年4月から65歳定年が義務化されます。
そして70歳までの定年引上げも努力義務として新たに追加されています。
こうした流れを考えると70歳定年の義務化も見えてきそうです。
定年後再雇用制度について【まとめ】
・再雇用後の給与は退職前直近の50%~程度で企業による。
・再雇用のメリット
現場に長く務めた知恵と視点
年金までの収入の穴埋め
やりがいを感じられる
・再雇用のデメリット
給与は下がる、業務量は・・
部下が上司になることもある
そもそも仕事嫌いは望まない制度
・高齢者雇用安定法によって将来は65歳定年。70歳定年も・・?
・これらは公的年金の維持が根底にある
以上が再雇用制度のまとめになります。
再雇用制度は65歳まで勤める事ができ、
年金開始期間のつなぎとしてみると非常に適切ではあります。
しかし一方で給与水準はピーク時の50~60%、
ようやく長い社員生活から解放されたと思いきや、再び会社に舞い戻ることになります。
60歳過ぎての5年間は非常に貴重な時間であると思います。
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退職前に定年退職後の生活を十分に考えて貯蓄や投資などおこなうなど、
再雇用を選ばなければならないという事態にならないよう、
あらかじめじっくりとライフプランについて考えることが重要です。
(投資や貯蓄についてはこちらの記事を参考に)
ところで、今から就職される若者たちが退職する頃には、
どのような状況になっているのでしょうか?
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年金制度は破綻をむかえるとも言われていますし、
今人間がおこなっている仕事はロボットにとって代わるとも言われています。
ベテランだけでなく、若い世代はものうちからできる範囲で、
・収入を増やすこと(どのように増やすか)
・働き方全般について(何にどれだけ時間を投下するのか)
これらを考えることオススメします。