公務員は安定した給与を支給されて、着実に昇給し生涯安泰。
そんなイメージが強いです。
その変わり副業に対して制約があり、
違反した公務員は処分を受けてニュースになっていたりします。
ということは・・・
公務員は副業が認められていないのでしょうか?
ところが、どうやら副業は可能のようです。
捉え方のニュアンスとしては、
副業すべてが禁止されているわけではない。
といったところでしょうか。
この記事では、
普段あまり触れられていない公務員の副業について、
厳選してまとめてみました。
公務員の給与は着実に昇給はしていくものの、
若年層はその分低く、我慢の時期とも聞きます。
着実な資産形成で、
将来の不安をカバーできるようにしていきたいですね。
★今回の内容★
公務員の副業規定は?
公務員の服務規程をたどっていくと、
「公務員法」にあたります。
公務員法も
・国家公務員法
・地方公務員法
の2種類があり、自身がどちらの立場で勤務しているかでもやや変わります。
ただ多くの場合、
国に準じて地方も決められている
ということを念頭に置いていただくのが一番かと思います。
つまり、
国がNGであれば地方もNGの可能性が高い。
ということです。
なお、公務員規定を決めているのは「人事院」というところです。
人事院で禁止されていることはダメだということになりますね。
人事院では以下のような法令を定めているようです。
第百一条 職員は、法律又は命令の定める場合を除いては、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、政府がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。(中略)
(私企業からの隔離)
第百三条 職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。
(他の事業又は事務の関与制限)
第百四条 職員が報酬を得て、(中略)その他いかなる事業に従事し、若しくは事務を行うにも、内閣総理大臣及びその職員の所轄庁の長の許可を要する。
※地方公務員は内閣総理大臣および所属庁の部分を、
各自治体の任命権者に読み替えてください。
これらが意味することは
- 基本的には自身の職務に専念すること
- 営利企業等の役員だったり、事業運営はできないこと
- 何をするにも、給与以外の報酬を得る場合は許可を得ること
といったところでしょうか。
この中で③の部分ですが、
公務員の方でもオークションやフリーマーケットで、
中古品を販売する場合には毎回許可を得なければならないのでしょうか?
これは、結論からいうと大丈夫でしょう。
そもそも生活用品の処分程度であれば、
税法上も収入とはみなされません。
ただし、大々的な商品販売は「事業」に該当してしまうので、
「せどり」などはせずに、ご自身の不用品を売り払う程度が良いかと思われます。
また、金額のみにフォーカスするのではなく、
継続性なども事業として判断されるかどうかのポイントですので、
定期的な販売を考えているのであれば、
慎重に検討された方が良いかと思います。
公務員にもできる副業を厳選
以上のような規定に基づいて、現実的に可能な副業は何か。
収益が得られそうな部分に厳選してまとめてみました。
・株式投資&FX
これは、王道中の王道です。
既に運用されている方も多いのではないでしょうか。
個人で運用している範囲であれば、
規定に抵触してとやかく言われることはないでしょう。
ただ、その分株式の基本を知らず無闇に手を出してしまうと、
かえって損をしてしまうのでご注意ください。
最近では投資信託といってプロにお任せすることが流行りです。
信託報酬(手数料)もどんどん安いものが出ていますので、
銘柄を見定めて着実に資産を増やしていきましょう。
FXは・・
ハイリスクかなぁ・・・という印象です。
手段としてあることはあるのですが、
収益を出すとなると没頭できる環境とセンスが問われます。
ちなみに自身の経験として、画面に張り付いてデイトレ決済していく、
スキャルピングという手法でやっていましたが、
労力に見合わないとやめました。
これほど時間を費やすのならば、
別のマネタイズの手段をとった方が良い気がします。
それと、蛇足ですが
株式の投資信託のように、
FXの信託版もあります。
海外に口座を開き、マネージャーを選んでお願いするんですが、
やはり相場の変動が大きいため、タネ銭が潤沢でないと、
あっという間に退場になってしまいます。
結局のところ、ほぼお任せでいたい場合は、
米国とか全世界の投資信託&ETFが無難かなぁ・・
とか思ってしまいます。
・不動産投資
これは土地や建物貸して、代わりに収入を得るという手段です。
「事業的規模ではないこと」
という条件がありますが、認められています。
事業的規模とは
①保有不動産が5棟あるいは10室以上
②年間収入500万円以上
この①、②が事業的規模の判断基準なので、
これらに該当しない程度であれば許されているということです。
(不動産の購入記録はコチラです)
ただし、この不動産投資は地方によって判断がグレーな部分もあります。
確証が欲しい場合は、管理職に許可を得ることをオススメします。
それと、家賃収入分は税金の報告が必要です。
確定申告を忘れないようにしましょう。
・農業
野菜や米等を売って利益を得る手段です。
こちらも事業的規模でなければ可能です。
事業的規模(目安)としては
①耕作面積30アール以上
②年間販売額50万円以上
この範囲内であれば、特に問題はないかと思われます。
特に地方ですと、親から田畑を継承する場合もあるかと思いますので、
それらの事情も踏まえあまり厳しく見られない部分です。
公務員の副業【おまけ】
これからご紹介するものは、
可能ではありますが、資産の増加という意味では正直微妙です。
それとは別に考えて、まぁ参考までにといったところでしょうか。
・執筆
趣味の延長線上や、単発でやるのであれば可能です。
あまり考えにくいですが、本を出版する等の場合、
事前に許可を得てから、行動するようにすると無難です。
事業とみなされないよう、根拠をのこしておきましょう。
・講演
公務員でもそれなりの役職に就いた場合は、
講演依頼をうける可能性があります。
その場合、単発であれば特に問題はありません。
しかし、謝礼金の取り扱いについてですが、
公務員の場合は業務の一環として派遣される場合も多いです。
なので、謝礼金等は受け取らない場合もあるかと思います。
手土産として、茶菓等で済まされる場合もあるようです。
公務員の副業は若年層こそやるべき
いかがでしたでしょうか。
公務員が副業というとあまり良い響きではない印象があります。
ですがこの時代、
公務員であれ、民間企業の会社員であれ、
収入の柱を増やしていくことは重要であると思います。
特に、目指していた公務員にようやくなれた、
若年層の皆さんにおいては、
現状に満足せず、未来を見据え、行動を起こすべきだと考えます。
といいますのも、
日本人の平均給与は、
過去30年間ほぼ変化していない。
という事実があります。
その一方で、時々ニュース等で話題になるように、
私たちの身近にある物の値段は上がっています。
つまり、
ご自身の保有する資産の価値が下がっている
というようにもとれるのです。
海外からも、
日本は割安で質の良いサービスを受けられる国
であるという認識が広まっています。
ついつい経済とは隔離された生活を送ってしまう公務員ですが、
これは公務員にとっても無関係な話ではないかと思います。
なぜなら民間企業に準じて、公務員も給与が決まるためです。
現状を認識し、行動することで、
安定した収入に加え、自分なりの副収入を得ながら、
さらにより良いリタイア生活を送れることを願っています。
※ご注意※
ここで紹介した内容は一般的な定義に沿って紹介したものです、
副業として含む規定抵触するかどうかは、
自己判断では難しい部分があります。
正式に別途収入を得ようとする場合は、上司である管理職に相談。
また、ご自身の職務をおろそかにすることのないようにしてください。